法人でもおまとめローンは利用できるのでしょうか
個人事業主の知人がいます。毎月必ず黒字なら良いのですが、やっぱりどうしても赤字の月もあれば、さらにマイナスの月もあるそうです。
飲食店である以上、廃棄が出たり仕入れ値が売上を上回ってしまうと、もう目も当てられないとか。
だからどうしても厳しい時は、税金や年金は借金をして支払っているそうです。
しかし、借金もだんだん増えてきてしまったので、おまとめローンにしたいと言っています。法人でもおまとめローンは利用できるのでしょうか?
法人のおまとめローンは事前の準備が必要
もちろん法人のお客様でも、おまとめローンは利用する事が出来ると言われています。
しかし、サラリーマンの個人よりも下準備をする点で、少し大変かもしれません。
というのはまず、お金を借りる際は収入証明を用意しないといけないのです。
この時、サラリーマンの方は給与明細。または、源泉徴収を提出すれば問題ありませんん。
しかし法人の、それも個人事業主の方の場合は、給与明細も源泉徴収もありませんので、自分で収入証明のできる書類を用意しないといけません。
(⇒職業とおまとめローンの関係とは)
そしてサラリーマンの方がおまとめローンを望む目的は、多重債務者になってしまっている場合の事。
つまり、消費者金融など無担保のカードローンを、一本化して返済の管理をしやすくしたい。といった事情の場合が多いです。
しかし、これに対し、個人事業主の方の場合は、目的が異なる場合があります。
というのは、お友達の場合、「税金や年金を払うために借入れをした」という事ですが、借りている先はどこなのでしょうか?
普通の消費者金融や銀行のカードローンで、個人として借りているのでしょうか?それとも、開業や運転資金を得るために、法人向けのビジネスローンを組んでいるのでしょうか?
または、その両方の返済をしていて、別々に返済しているのが苦しい。という事なのでしょうか?それによって、お友達の状況は大きく変わると言えます。
これはどういう事なのか?というと、ビジネスローンがおまとめローンに含まれるのかどうか?という点においては、問い合わせて確認する必要があるからです。
個人の単なる借り換えと法人向けのビジネスローンでは、また勝手が違ってくる可能性があります。
また、経営者にもよるでしょうが、法人用不動産担保ローン。という物を、おまとめローンとして使用する人も結構いるそうです。
しかしビジネス上の借金を一本化すると、かなりの高額になってしまう場合もあるため、法人のおまとめローンの利用は注意が必要です。
【参考ページはこちら】
サラリーマンが複数のカードローンを使うには?
法人と個人でのおまとめローンの相違点とは?
法人格とは、組織や集団を個人とみなして扱うための方便的なものでありますが、やはり実際の個人と法人とでは違うところが多々あります。
ローンについては、保証人などの担保が不要で借りることが出来る法人ローンが大多数です。
おまとめローンでもこの点は変わらず、借り換えを目的とした場合無担保無保証人で手続きが可能なところが多くあります。
しかし、個人としてのおまとめローンと法人としてのそれでは一本化をするための目的や意味合いが違ってくるので、ローンの一本化が銀行などの審査基準を確認する必要はあるでしょう。(こちらもご参考に→おまとめローンの審査基準をチェック)
担保不要とは言いましたが、やはり担保があったほうが融資を受けやすく、またその金額も違ってくるのは当然のことと言えます。
会社自体のローンの一本化となると、無担保で済ませられる額ではないことも十分に考えられることです。そのようなときはやはり担保が必要になります。
また、総量規制という消費者金融業者に対してのルールがあります。
これは個人に対してその人の年収の3分の1を超える金額を融資してはならないという決まりです。これは適用されるのでしょうか?
あくまで個人に対しての法律で、総量規制の対象には、法人は含まれません。
ですので、消費者金融会社が取り扱っている事業者向けのローンなどでのキャッシングが可能です。(こちらもご参考に→消費者金融のおまとめローンについて)
売り上げなどの収入の3分の1しか借りられない、というようなことはなく、それらには影響を受けずに借りることができます。
また、ビジネスローンという事業融資や事業性資金の借り入れに適したローンなどもあり、ビジネスローンでなら金利は4.5%から18.0%と少なく済みます。
なぜ事業者用のローンは金利が少ない傾向にあるのでしょうか?
これは、一般の利用者は勤め先を辞めたり引っ越すなどして音信不通になる可能性がありますが、会社はこのようなことはできず、延滞や遅延などしたら他から借りられなくなるというリスクもあるので、消費者金融から見たら会社というものは、より信頼できる融資先なのです。