おまとめローンは良いのか、それとも債務整理すべきなのか教えて
多重債務者一歩手前くらいの状況です。クレジットカードを5枚持っていて、その内キャッシング枠の付いている3枚のカードでキャッシング枠ギリギリまで借入をしています。
その他、こちらの方が金額的には大きいのですが、2社の消費者金融のカードローンでカードの利用限度額ギリギリまでキャッシングしています。
返済は月7万円くらいで、なんとか延滞せずに返せていますが、生活費がかさむ月や臨時の出費のある月はかなり苦しくなります。
それに、返済の半分以上が利息分なので、元本がなかなか減りません。1社にまとめれば金利が低くなり、返済も楽になると聞いているので、1社の消費者金融にまとめようとしましたがダメでした。
利用限度額の増額をし、そこにまとめようと申込みましたが、審査には通りませんでした。
こういう状況でも、おまとめローンでまとめるか、債務整理をするといった方法がある、と聞いているので、どちらかに頼ろうと思っています。
でも、どちらにしたほうが良いのかがわかりません。おまとめローンでまとめるのと、債務整理をするのでは、どちらが良いのか教えてください。
債務整理の場合、信用情報に傷が付き後々の借入が難しくなります
おまとめローンと債務整理、どちらが良いかというのは、後々に思い描く生活スタイルや、借入残高、現在の年収などによって変わってきますので、一概にはいえません。
実際には、おまとめローンと債務整理のメリット・デメリットを把握して、それを自身の現状と照らし合わせて決めることになるかと思います。
おまとめローンと債務整理での、最も注目すべき違いは、金利の下がり具合と、信用情報に傷がつ付くかどうか、といった2点です。
もちろん、他にも、おまろめローンでは返済先がひとつにまとまるが、債務整理では複数のままになる、といった違いなどいろいろとありますが、重要なのは先の2点だと考えて差し支えありません。
大雑把な言い方をすれば、信用情報を傷つけてでも金利を大きく下げたいのであれば債務整理、そうでなければおまとめローンと考えれば良いでしょう。
債務整理には、任意整理、民事再生、自己破産と3つがありますが、民事再生と自己破産についてはかなり重いことなので、ここでは、任意整理とおまとめローンの比較ということで話を進めます。
任意整理は、金融機関との間の示談のようなもので、裁判所を通さず、金融機関と直接に利息の減額などを交渉するものです。
直接といっても、実際には個人で交渉にあたるのは大変なことですので、司法書士や弁護士にお願いすることになるかと思います。
めんどうではありますが、うまく手続きできれば、金融機関は将来の利息の前面カットなどに応じてくれます。
おまとめローンでも金利は下げられますが、任意整理のようにゼロまで下がることはありません。
これだけを考えれば任意整理を選びたくなるとは思いますが、ここからが任意整理の大きなデメリットです。
任意整理に応じた金融機関では、これを、金融事故として信用情報に記録することになっています。記録先は外部の機関で、信用情報機関と呼ばれるところです。
信用情報機関には他の金融機関もアクセスできます。
任意整理後、どこかの金融機関にキャッシングを申込むと、その金融機関では信用情報機関に信用情報を照会して、金融事故の記録を発見することになります。
金融事故の記録があれば、たいていのキャッシング審査には通りません。
つまり、任意整理後はキャッシングできなくなるということです。金融事故の記録は一生残り続けるわけではありませんが、5年とか10年とかいう期間は保存されることになります。
【参考ページはこちら】
絶対におまとめローンが利用できる方法を教えて!
おまとめローンは良いのか、悪いのかを考える
複数の金融機関からの借金を一つにまとめることが出来るのがおまとめローンです。
おまとめローンをすることで得られるメリットは多いのですが、実は人によってはデメリットが生じるケースもあるので、利用を考えた時にはまず自分にとっておまとめローンは良いのか、悪いのかを考えることが重要です。
おまとめローンをする最大のメリットは金利の負担を軽減することです。
複数の金融機関からお金を借りていると、その数だけ金利の負担が大きくなり、返済をしても金利の支払いだけで元金が全く減っていかないということも起こってしまいます。
それではいつまで経っても借金を完済できません。
こうした時に、借金を一つの金融機関にまとめてしまえば金利の支払いが重複しなくなりますし、まとめた総債務額が大きければ、金利が引き下げられるので、月の支払金額も減り、負担が軽減されることとなるのです。
その他のメリットは、借入先が一つになるということは毎月の返済日も一つとなることです。これによって返済日の管理や事務手続きの煩わしさから解放されます。
また複数の金融機関からお金を借りていると、どこにどれくらい借金が残っているのかを把握しづらいため、返済スケジュールが立てにくいのですが、一つになることで総債務額が明確となり、返済スケジュールを立てやすくなるというメリットもあるのです。
このようにおまとめローンはメリットが多いのですが、なんにでもメリットがあればデメリットがあります。(こちらもご参考に→おまとめローンのメリットとデメリットを教えて!)
おまとめローンを利用することで生じるデメリットの中で、最も注意しなければいけないのが、トータルの返済額が増えてしまうケースです。
これは毎月の返済額が減り、返済期間が延びることで生じてしまいます。
例えば、300万円の借入があり、金利18%で3年かけて返済をしていたところを、金利15%のところにまとめた時に返済期間が5年となった場合、総支払額は実は100万円ほど増えてしまうことになるのです。
このように金利と毎月の返済額が減っても、返済期間が延長されていると実は損をしていることは珍しくありません。ですので、自分でしっかりと計算をしておかなければいけないのです。
実際のところ、おまとめローンは良いのか、悪いのかというのは利用する人によって違うため、一概に良し悪しを決められるものではありません。
利用する前には自分にとってどうであるのかということを考えることが重要なのです。