先日、職場の方に「色々なところから借りてるくらいならおまとめローンとかくんじゃった方がいいよ」と言われたのですが、正直、おまとめローンというものがよく分かっていません。

使うことで何かメリットがあるからそう言って下さったかと思うのですが、「わかりません」とも言えず、その場はなんとなく濁してしまいました。

借金を一つにまとめる、という感じは分かるのですが実際にどういう流れのものなのでしょうか？

総借入額分を新たに借りてその1社以外を完済するというもの

「おまとめローン」というのは、いくつもの金融会社から借り入れをしている人が別の1社から今まで借り入れしている金額をまた借り入れて他の金融会社からの借り入れを完済する。

つまり、借り入れをする金融会社を1社にまとめる、という方法のことです。

例えば、A社・B社・C社から各50万円ずつの総額で150万円の借り入れとなっていた場合、この150万円分をD社から別個借り入れし3社に完済しD社から借り入れした150万円のみにする。これが「おまとめローン」です。

流れで考えてみましょう。

まず、先ほどと同様A社・B社・C社の3社から借り入れをしている場合その状態でD社に「おまとめローン」の申し込みをします。

すると通常の借り入れと同じようにD社は借り入れ審査をします。その審査に通ったら本契約を結び、一旦150万円をD社から借り入れます。

D社から借り入れした150万円でA社・B社・C社に完済し借り入れ先がD社だけの状態にします。その後、D社への返済がスタートする、という流れになります。

さて、それでは1社にまとめることでどんなメリットがあるのでしょうか。

◆「おまとめローン」のメリット

①総支払額が減る可能性がある

大概の金融会社は、お金をたくさん借り入れすればするほどかかる金利が低くなる、「逆比例型金利」という形式で金利を定めています。

その為、先ほどのようにA社・B社・C社から各50万円借りている場合とD社から150万まとめて借りている場合ではまとめて借りている場合のほうが金利が低くなる可能性が高い、というわけです。

ただし、金融会社によっては「固定制金利」を取り入れているところもありますので金利の形式はきちんと確認してからおまとめをお願いするようにしましょう。

②返済日がまとまって管理がしやすくなる

バラバラだった返済日を一つにまとめることで返済日を忘れてしまうというようなうっかりミスも減りますし、毎回支払う必要があった手数料も1回で済むようになりますのでその分手数料が浮きます。

③完済しやすくなる

自分の借り入れの総額が分かりやすくなるので完済の目途が立ちやすくなり借金を管理しやすくなります。

借金に支配されてしまうのではなく自分が借金を管理する側に回れるようになるのです。

④他の融資を受けやすくなる

借り入れ先が多い人は「多重債務者」と見られてしまう為融資を受けにくくなりますが、まとめてある場合は借り入れ先としては1社のみになりますので、別の金融会社から借り入れをする時に審査に通りやすい場合があります。

◆誰であっても「おまとめローン」が絶対いい！というわけではない

ここまでの「おまとめローン」のメリットを見ていると絶対おまとめにした方がいい！と思えるかもしれませんが、実はそうとも言い切れないのです。

確かに選ぶ金融会社によっては金利が安くなったりはしますが借金そのものが減額されるわけではありませんし任意整理や個人再生に比べると金利の減額はそこまで大きな金額とは言えません。

そのため、今後の定期的な返済が難しいまた、返済トラブルなどで「おまとめローン」を使うことができないという場合は任意整理や個人再生に目を向けた方が現実的と言えるかもしれません。

【参考ページはこちら】
おまとめローンと消費者金融は併用できる？